電子ブック元年っていつだよ

俺は人並みなレベルでは読書が好きな方です。
昨今、若者の~~離れと言われる一つに、読書離れが叫ばれていると思います。とはいっても、もう俺がそういわれていた時代から6~8年程経っているので、今は時代が違っているかもしれませんけどね。
ともかく、俺は若者の読書離れと言われていた中学時代から、人並みには本は読んでいたんです。最も、その大半が星新一ショートショートでしたが。

しかし、中学に入ると俺の読書の趣味は少しずつ幅が出てきます。
星新一の単行本の後書きで誰かが言っていた「星新一を制覇したら筒井康隆に行く」というルートを地で行き、このときに読んだのが「時をかける少女」「旅のラゴス」「くたばれPTA」「日本以外全部沈没」などなど。
また、日本神話に強い興味を持っていた時期であり、角川ソフィア文庫から出ている「古事記物語」という古事記の現代語版も購入したりもしていました。
さらに、カフカの小説を買ったのも高校の頃で、「変身」を買った後、「カフカ短編集」を買ったり、図書館で「審判」を読んでいたのを覚えています。
また、地元の図書館にはちょくちょく足を運んでいて、「ウェブ炎上」「Google 既存のビジネスを破壊する」「ネットvsリアル」「ブログ論壇の誕生」「ウェブ進化論」「美しい日本の掲示板」「ウェブを炎上させるイタい人たち」など、インターネットの文化についての賛否共々書かれた本を読んでいた気がします。
そして大学に入ると、キングの「シャイニング」や鈴木光司「リング」といった、『昔映像メディアで見たことあって、面白いと思ったものの原作』に手を出し始めました。「天空の城ラピュタ」の小説版もそういった流れの中買った気がします。

さて、そんな人並み、というか下手したら人並み以下の、自称読書少年の俺ですが、最近は本を「借りる」よりも「買う」ことが多くなりました。
故に、段々本棚が狭くなり、Vジャンプを置いていたゾーンを、もう買わなくなったこともあり、全てクローゼットへと移動させ、そのスペースに新規に漫画や本を置くことになりました。、
今はまだそんなにカツカツではないですが、将来的に本棚が足りなくなるのでは……?とちょっとだけ思ってます。
そもそも一人暮らしの6畳間、そんなスペースは無いのです。いやまぁ本棚はもう一つギリギリ増やせるっちゃ増やせますけど、引越しの際の荷物が増えると思うと地味にかったるい。
そこで思ったのが、電子書籍。前々から思っていた、「スペースはとらず中身は読める」というもの。
それだけなら図書館でも同じことが言えますが、期限がある故返さなきゃいけない手間があり、何より恒久的に手元に置ける訳じゃない。その点、電子書籍なら(持ち運びに困らないデバイスなら)普通の本と同じように扱えます。
元来コレクター欲が強い俺ですが、「グッズとしても持っておきたい」よりも「中身をずっと手元に置いておきたい」という二つのニュアンスで言えば、その欲は前者で、後者に該当するものは電子書籍が適することになります。

そんなことを思いつつ、買った「電子書籍の衝撃」という新書で、キンドルという電子ブックリーダーの存在を知り、またまた電子ブックに興味を持つことになります。それまでの俺は、電子ブックを読む端末はAndoroidタブレットが妥当かな、と思っていましたが、液晶ではなく電子ペーパーという響きに偉く衝撃を受け、目が疲れにくいというのは、パソコンの画面でちまっちましたものを見るのが苦痛(特に最近は)な俺には「これだ!」って思えるものでした。もっとも、汎用性の面で言えば圧倒的にタブレットですけどね。

そんな訳で、俺はちょっと前から電子ブックに興味を持っているのですが、業界人が「電子ブック元年!」と声高々に言う割に、それが実際に訪れているようには思えません。
最近楽天からkoboという電子ブックリーダーが発売されましたが、ラインナップを見ても今一心惹かれるものが無く、Andoroidタブレットで電子コミックスの方がかなり楽しめるように感じました。
Googleから出たばかりのNexus7も、CPUとメモリは充分なスペックでいながら、HDMI端子が無い、SDカードスロットが無いと、ちょっときついかな、と思える点もあり、MOMO9でいーやって思ってしまう俺がいるのでした。

そもそも、メリットを感じているものの、それ絶対に必要か?っていうのは、他の人が感じているように俺も感じているわけで、俺の心にピンと来るラインナップとデバイスが登場しない限り、俺の電子ブック元年は来なさそうです。

早く来い、電子ブック元年。