ウェブはバカと暇人のものって言うけれど

暇人に関してはおいておくとして、バカに関しては、元から現実にあるバカがネットでも見れるって側面も強い気がします。
普段は声を大にして言えないことですが、生きていれば色々な所で「馬鹿だなぁ」「くだらないなぁ」「アホやってるなぁ」と思うことが多々あることでしょう。どっかの死神のノート拾った高校生みたいに。
しかし、それをにも増してネットにバカが多いと思えてしまう程(俺視点)、珍事件や騒動は掃いて捨てる程あるように感じます。
ですが、よく考えてみると、それはいくつかの要因によるもので、実際は現実でエンカウントするくらいしかいないのではないか、と思います。
以下その要因箇条書き。

・インターネット利用者の増加
・匿名掲示板やSNSツールといった気軽に発言できる場所の増加
まとめサイトなどのアーカイブ化するページの増加

以上3点。

まず、インターネット利用者の増加について。これは単純に、母数がでかけりゃそれだけ事例が増える、ということです。実にシンプル。

次に、気軽に発言できる場所の増加。匿名掲示板の場合、実名でない故に、感情的、短絡的な発言をしてしまいがちになってしまうと考えられます。また、SNSツールも、ちょっとしたことをポンポン呟けてしまうし、場合によっては限定的な人物にしか見られない、と考えてしまう故、こちらもモラルや常識への配慮に欠けた発言をしてしまい易い環境と言っていいと思います。もちろん、それがSNSの魅力なのですが。

そして、アーカイブ化の増加。何かしら「馬鹿な祭り」が発生した場合、それらがある程度の形に纏まったページとなり、同時にそれは伝播され易いことを意味します。さらに、基本的にトリガーを引いた人間の管轄外でアーカイブ化される事が多いため、沈静化は難しく、恒久的に残る記録となっていきます。

これらを総合して考えると、母数の増加による、事例が現実よりも多いと錯覚し易くなり、気楽に発言できる場所の増加で実際に事例も少ないとは言いがたく、アーカイブ化によってそれらは認知され易くなる、といった感じです。これだけの条件が揃えば、嫌でもバカが目に付き易くなるわけです。

もっとも、題に引用した『ウェブはバカと暇人のもの』という書籍の内容は、「何も失うもののないバカと暇人がネットでは最強だから、相手にしてもしょうがない」といったニュアンスの意味であり、決して「ネットには目も当てられないバカばっかりで、ネトゲばっかやってる暇人だらけなんだろう?」っていう意味えではありません。というかそういう意味だと俺にも刺さってます。

たまにはネットの愚痴じゃなくて真面目な考察したいじゃないの。人間だもの。