録画番組のポータブル化を考える

前に当たると思われる記事:ここが変だよパソコン地デジ

デスクトップを自作し、チューナーも搭載して、当初こそOSを8.1に更新したり戻したりで録画データの一部がパーになったりして涙を流しましたが、今は概ね、録画環境に満足しています。
どうしても見たい番組はノート型でも録画予約をかけ、保険を掛けられる環境となっています。いやはや、これからはもう録画失敗する心配はねぇぜ!ジョジョの録画失敗はもうしねぇぜ!!しねぇぜ!!(大事な事なんで二回)

さて、俺はタブレットを去年に夏に買い、欲に駆られて初売りでもう一台買ったわけですが、タブレットというのがまた便利で、いつでもどこでも持ち歩いています。スマホにしてテザリングも出来るようになったしね。
で、そんな中出てくるのは、“録画した番組をタブレットで再生したい”という欲求なわけでして。

先述の記事で書いた通り、地デジ録画ファイルは技術的にポータブル端末に移すのがかなり難しいです。
最近はDTCP-IPという無線LAN経由で映像を対応機器に送信する規格が出てきたため、パソコンで録画したものを別な部屋の大きなテレビで再生とか、タブレットに保存して再生なんかも出来るようです。
また、SDカードに動画データを(保護付きで)ダビング出来るようになってもいるようで、いやはや、以前より随分使いやすくなったなと思います。以前は、アップロードを取り締まるべきで、複製に固い規制を敷くべきじゃないと思っていましたが、規制も段々と規制と感じなくなる環境づくりがなされているようです。いや、それでもまだ結構面倒臭いんだけどさ。

ただ、ここまで自由になったのは現在使っているデスクトップに入っているmAgicTVの機能の為であって、ノート型で録画した番組はこの限りではありません。
また、DTCP-IPも、一度専用のサーバHDDを経由しなければいけないため、万単位の買い物をする気がない俺にとってはとりあえず無縁の話でした。(タブレットは買う癖にね)

で、ノート型でとった番組で、まだ見ていない番組と言うのが何だかんだ結構ありました。
こいつを何とかしてタブレットで再生できるようにはならないものか。
今回はそういう趣旨のお話です。


まず、ノート型から録画データを外部に移す方法は、CPRM対応のDVDメディアに焼くしかありません。
そうすることで、とりあえず対応している再生環境ではどこでも視聴は出来るわけですね。
で、このDVDの映像をどうにかタブレットに入れる方法は無いか。

御存じの通り、昨年十月から施行されている改正著作権法により、アクセスコントロールやコピーガードと言った、“技術的保護手段”を解除してデータをぶっこ抜く作業は、“違法リッピング”として、著作権法違反の対象になりました。一昔前はこの方法が堂々と出来なのになあ。こちらはどっかの違法ダウンロードと違って刑事罰はついていません。しかし、違法であることには変わりありませんよね。なので、訴訟のリスクや法を犯しているというモラルを問われる行為をするため却下。

で、ふと思い出したのがデスクトップキャプチャー。これは友達がニコ生の一挙配信をキャプるのはありかどうか、俺に聞いてきたことがあったので記憶の片隅にありました。
まず、俺のデスクトップは、購入したブルーレイドライブに付属していたWinDVDをインストールしているので、CPRMによって保護されているDVDの再生が可能です。
次に、著作権法の条文を見てみます。先ほど技術的保護手段を解除してのリッピングはアウトと言いましたが、CPRM(技術的保護手段)に対応している再生環境は、どのように判断できるのか。私的複製が定義される第三十条に、私的複製の例外として、技術的保護手段の回避について書かれています。この条文を読むに、「記録又は送信の方式の変換に伴う技術的な制約による除去又は改変を除く」という一文から、CPRMに対応したソフトで再生することは、技術的保護手段の回避に当たらないことが分かります。(というかそうじゃなきゃ有料ソフトの意味がない)
で、著作権法で定義されているのは、“違法リッピングが駄目ですよ”と言っているだけで、それに抵触しなければ、“動画を録画してはいけない”とは書いていないように思えます。要は、合法的な再生環境の下での複製は、認められている(違法性が特段定義されていないので、私的複製の範疇であればの話)と解釈できます。ちなみに著作権について詳しい福井健作弁護士が、これとほぼ同じ事例に回答しているITメディアの記事あったんで貼っておきます。→2012年著作権法改正でどう変わる? DVDリッピング規制Q&A編 ここのQ8

というわけで始めるデスクトップキャプチャー。
デスクトップキャプチャーは色々ソフトが存在しますが、キャプチャする画面領域とFPS(フレームパーセコンド、一秒当たりの画像枚数)を指定し、AVIデータとして取り込めるのは、共通の機能かと思います。
しっかし、このAVIでの取り込みは、色々と問題が多い。
 例えば、BMP画像としてキャプチャーし、秒間三十フレームの設定で取り込むとしよう。BMP画像が仮に一枚当たり1MBの容量とすると、秒間当たり30MB。既に結構な容量である。分間1.8GBにも及ぶ。これで一時間番組でも取ろうものなら、HDDの容量が足りない。そもそもタブレットに移せない。
さらに、HDDのアクセス速度がネックになり、俗にいうコマ落ちが発生して、音ズレの原因になったりする。正直、AVI取り込みはよほどの環境じゃないと使い物にならないと思う。
で、どうするかというと、リアルタイムで動画をエンコードしながら書き出す機能のあるキャプチャーソフトを利用します。しかしこっちはこっちで、CPUのリソースを馬鹿食いするので(当然ですが)、コマ落ちはしないものの、DMOのログボ取りながらキャプチャーなんて出来たものではありません。

というわけで、俺はCPUがi3 3225なんで、まあそれなりには仕事してくれるため、動画サイズをほどほどに抑えて何とかキャプチャー出来てますが、基本的にデスクトップに比べて非力なノート型のCPUや、セレロンちゃんレベルではこの手段を使えないように思えます。と言うか実際無理だろ。

んまー、ノート型で過去に録画したものはちょっとずつこの方法で外部でも消化していきます。そもそも外で録画した番組見たい時なんてあるのかって聞かれそうですが、俺も夕飯作りながらテレビ見たいだの、色々あるのです。

以上ここ最近デスクトップを酷使しまくってる人の覚書。