tri. 公開メディア、公開日決定

以前からどうなんだって思っていたデジモンアドベンチャーtri.の公開メディア、公開日が決定しました。
一昨日よりニコニコ生放送にて、デジモンアドベンチャーの一挙放送がされていまして、最終日にtri.の新情報を公開することも告知されていました。
先刻、その情報が公開。YoutubeにてPVが公開されました。

劇場版で六作が上映予定、第一作は今年の十一月二十一日、エンディングが新緑版でI Wish、人間キャスト一新、とりあえず情報として記述されていたのはここら辺でしょうか。
そのほか、メインキャラクター以外のデジモンの姿が映っていたり、デザインがシャープになっていたりと、映像から分かることもありましたね。
また、BGMは恐らく新緑のButter-Flyのインスト。

上映時間が仮に九十分程だとして、テレビアニメを一話二十三分と見積もった場合、一作でアニメ四話分に当たる時間があることになります。
それが六作あるのですから、アニメで言うと二十四話分、俗に言う二クール相当の時間があるわけですね。
仮に九十分より上映時間が長ければさらに時間がありますし、先ほど例に出した二十三分も、テレビ放送でのOPとEDをカットすればより少ないわけですから、二十四話相当以上の中身は確実にあるのかなーと思っています。

これって結構予想より全然いい形だとおもいます。テレビ放送がとっつき易いのは確かですが、対して劇場版はテレビ放送よりも画質が要求されますから、映像として非常に高い質が求められます。
なので、映画の高クオリティな状態でtri.を見ることが出来るわけですね。
あと、DVDやブルーレイなどの映像メディアになった際、テレビアニメDVDに比べ劇場作品は一枚当たりの収録時間が長いので、お値段しだいですがユーザーの懐にいくらか寛容でありますし、レンタル作品になった場合、テレビシリーズよりも残り易い傾向があるので、そういったメリットも地味にあるかなと思います。

何はともあれ公開が楽しみです。あとは公開劇場情報を早く出していただいて、地方の人間を早く安心させてください!!!!!!

GV-MC7/VZ BSの録画覚書

先日、GV-MC7/VZという三波対応チューナーを購入しました。
俺のテレビの視聴環境はケーブルテレビであり、デスクトップで既にBSの番組を録画等していましたが、デスクトップの方に積んでるGV-MVP-XSWがところどころ使いづらいので、ノーパソでも録画できるに越したことはない、と思ってつい買っちゃったんですよね。
XSW、というかそれに付属のソフトmAgicTVというのが、使い易いことは易いのですが、GV-MCシリーズと比べると不満なところがありまして、その中の一つが、「ディスク容量に合わせてビットレートを最適化できない」というものがありました。XP、SP、LPの中からしか選べないんですよね。
加えて、DVD-R DLに対応していないというものもありました。
この二つの欠点によって具体的にどんなケースに支障が出るかといえば、

一、長時間の番組を高画質で収められない
二、一時間の倍数でないと、適切な画質にはならず、例えば一時間から五分でもオーバーすれば、XP画質では書き込めずLP画質で書き込むことになる

という問題が発生します。GV-MC7シリーズは、ディスク容量に合わせてビットレートをほぼLP~XPの間に自動で設定されるので、たかだが一時間の倍数から数分はみ出たくらいで極端にビットレートが落ちることもありませんし、長時間の番組でもDVD-R DLに対応しているので、このようなケースでは非常に困るわけですね。
また、mAgicTVは書き出しがやや不安定で、焼きこみ中にDVDドライブの制御が出来なくなるなんてこともしばしばで、悩みの種であります。

そんなこんなで、GV-MC7/VZを買ったわけですが、こちらで中々BSが映りませんでした。
最初は分配器かませすぎたから信号が弱いのだろうと思い、実際大本の方からケーブルを引っ張ってきた場合、しっかり映りました。

しかし、いくら設定しなおしても、少し時間が経つと、BSの信号が入らなくなる現象が、今のところ100%起きています。
これは非常に困ります。これのおかげで、プレミアムアーカイブスの中島みゆき回を録画失敗する羽目になったのです。

見れるときと見れないときがあって一定ではないので、てっきりチューナーが不安定なだけだろうと思っていましたが、今日、一つの仮説に思い当たったので、それの覚書をしておきます。

GV-MC7/VZは、電源供給能力がないため、BS視聴時はアンテナへの給電が別途必要になります。
俺はこの給電の概念がよく分かっていなかったので、電波が強い大本のケーブルだったら問題はないのだろう、と思っていました。
しかし、今日はいくらアンテナを抜き差ししても、大本の分配器ではなく、もはやRootで言う最上階に当たる、分配前のケーブルをさしましたが、それでも信号が入っていないことが分かりました。

で、何かと調べていて、GV-MC7/VZは、アンテナの信号の強さは関係なく、給電機能がなければBSが見れないことに今更になってやっと気づきました。
しかし、なら何故見れるときもあったのでしょうか?(いっそずっと見れなければ、もっとこの早くこの結論に至っていたかもしれません)
答えは、GV-MVP-XSWにありました。こちらはPCI-Expressに挿すタイプで、給電機能を有しています。
しかし、BS視聴時以外は給電が恐らくカットされていて、常時給電されているわけではないようでした。
ということは、今までGV-MC7/VZでBSを見れていたときは、もしかしたらGV-MVP-XSWでBSを録画あるいは視聴していたのではないか、この仮定に行き着きました。

実際、GV-MVP-XSWでBS世界のドキュメンタリーを録画中にGV-MC7側のテレビ信号の設定を行ったところ、しっかり衛星チューナーも認識されました。

また、GV-MVP-XSWは録画開始時間が番組開始十秒前で設定していますが、MC7シリーズは分単位でしか指定できないため、一分前です。つまり、MC7側の予約開始の方が早いわけですが、その時点ではXSWの録画が開始されていないため、アンテナへの給電がされていなく、故に録画に失敗していたのではないでしょうか。

この仮説が正しいとして、解決方法は二択。
一、電源供給用のアダプターを買う。分配器込みでアマゾンで三千円未満。
二、XSWで常時給電できるよう設定する

二はぱっと見設定項目にないので、ここはおとなしく買い物した方がよさそうです。
GWとこの手の散財でまたVitaが遠のきますね。

tri.っていったいいつなのよ ニュースサイト記事まとめ

二〇一五年春です。
覚えていますか。昨年、八月一日。デジモンアドベンチャー十五周年を記念したイベントが行われ、その際、新作アニメーションの制作が発表されました。(公式PV ファミ通 オリコン)→①
また、昨年十二月、キービジュアル、スタッフ公開。(ねとらぼ オリコン)→②
今年の三月十一日、主題歌情報公開。(オリコン KAI-YO)→③

さて。出てる情報がホント少ないです。
俺が欲しい情報は、兎にも角にも放送局及び放送時間、公式ネット配信の有無、以上です。
これによってリアルタイムで見れるか、最速放送で見れるか、最速無理でも見れるか、見れる地域じゃなかったらネット配信はあるか、ということに気を揉まずに済むからです。
しかし、ない。マジでない。びっくりするほど情報がない。

という訳で、情報を整理します。

①二〇一五年春?
これ、公式PVは、”二〇一五年 春 制作決定!”
としか書いていないんですよね。それに対し、各ニュースサイトは、”公開”としています。

②やはり公開?
公式サイトではスタッフの情報を出しただけでしたが、ニュースサイトは初出掲載の”公開”の言葉を再び使用しています。

③そもそもTVアニメ
オリコンでは、劇場かアニメかわかっていないと書いていますが、KAI-YOUは、TVアニメとはっきり記述しています。これってどちらも信じるとすると矛盾しますよね。

そもそも、tri.はテレビアニメなのか否か。
俺自身、どの記事で読んだのかはっきり覚えていませんが、恐らく、同じくKAI-YOUに掲載されたデジモンアドベンチャー第一話HD版放送の記事(記事リンク)を、グーグルニュースかどっかからあさって読んで、テレビアニメなんだと思っていた気がします。というか探してもこれくらいしか”放送”って入ってる記事ないですし、情報漁る上でまとめブログはまったく当てにしないのでそこら辺から入った線も薄いですし、恐らく気がした通りなんでしょう。

それはさておき、テレビ放送と書かれているのは、KAI-YOUの記事だけで、もっと言えば、先述のHD版放送の記事と、主題歌情報の記事のみで、奇しくもライターが一緒であることが分かります。
つまり、あまり考えたくはないですが、ライターが飛ばし記事を書いている場合、そもそもテレビアニメではなく、劇場版やOVAの可能性もあることになります。
最も、オリコンが情報を掴めないまま書いてしまったケースも考えられます。
しかし、それらを判断するにも、まず情報が足りない。
公式サイトはいつぞやはやった脱出ゲーム、クリムゾンルームもビックリな位情報を断片的にしか出しません。
故に、公開媒体や詳しい日付など、さっぱりわからないままです。

ぶっちゃけ、初めてまともにふれたデジモン作品って、俺の歳だとやはりデジモンアドベンチャーなわけですから、それなりに思い出や期待もあるわけですよ。
しかし、情報が出ない状態だと、不安や悪い想像に溢れてきます。
別に計画が倒れているとか納品がどうだこうだとかまで言いもしませんしそもそも思いませんが、二〇一五年公開なのではなく本当にその時期に制作が開始されるだけなのではないか(んなこと視聴者にとっては割とどうでもいいからそりゃないとは思うけど)くらいは思っちゃいます。ナデナデ関係なく情報は定期的に出してほしいなと思います。
おかげで不安になってニュースポータルサイトをいくつかはしごして記事を漁りまくってこんな時間になりました。

情報でろ、tri.。春は五月まで待ってやる。

CV-MC7/HZ3における“認証失敗”覚書

俺のノート型PCにUSBでつないでいる地デジチューナー、GV-MC7/HZ3ですが、先週からDVDにダビング出来ない現象が続いていました。俺のノーパソは微妙な時期に買ったため、HDDの容量が120GBと、焼いては消して焼いては消してを繰り返す自転車操業が必要な少なさなため、一週間DVDを焼けないというのは致命的な問題でした。COREL DDR Moveというソフトを使ってのダビングですが、これがまた、と言うかパソコン地デジ周りにありがちな問題なのですが、ユーザーが色々なチューナー、色々なソフトに分散化しているため、解決方法を探すのも一苦労なのです。

この問題を解消すべく奔走した際得た情報、そして最終的に至った解決方法についてメモしておきます。

とりあえず症状としては、COREL DDR Moveを起動したのち、
①DVDをセットし、ビットレート(XP~LP、容量に合わせる)を選択してドライブを選択し、開始
②進行状況が0%のまま数分経過する
③0%のままファイナライズが始まる
④認証失敗 認証に失敗しました。インターネットに接続されていることを確認し、再試行してください

これがひたすら起こると言うもの。インターネットの接続状況は無線LAN。何をどう見ても繋がっている。

とりあえず真っ先に試したのは、COREL DDR Moveの再インストール。
I・O/DATAのサイトへアクセスし、サポートソフトをダウンロードし、カスタムインストール→ダビングツールを選択しましたが、DDR Move LAuncher-InstallSheild Wizardのウィンドウが現れ、「対象のバージョンがインストールされていません。セットアップを中断します。」とのこと。
かといって、連続インストールを試してドライバ周りが変に変わってしまったら、録画データがパーになる可能性があるため、再インストールは断念。

次に試したのが、ネットワーク回り。何故かパブリックネットワークで接続されていたので、一応ホームネットワークに変更。しかしそこら辺は効果なし。

その後サーチエンジンで「認証に失敗しました。~」のエラー内容をそのまま検索し、何かと情報を漁ることにしました。すると、ファイアウォールによりブロックされている事で、昨年の二月中旬に俺と同じ現象が起こっていたようでした。
という訳で見直すファイアウォールの設定。現在はWindowsに標準で搭載されているファイアウォールしか入れていないので、設定方法もそこですが、とりあえずやることは、Program Files>Corel>WMC DDR Move>DDRmove.exeを、新ルールを設定し接続を許可されるよう設定します。俺の環境では、受信、送信個別にルールを作る必要があったので、そこら辺もご留意を。

されど、結果は相変わらず。
スキャンなので全く関係は無いだろうけど、一応Aviraの例外にも追加しましたが、これまた効果なし。当然ですが。

んでもって、またしてもネットの海を奔走していると、またしても昨年二月のブログがヒット。Windows Defenderが原因になっていた、との事でした。
俺はセキュリティソフトを別に既に入れていたため、そもそも使っていた自覚がなかったのですが、こいつ動いてたんですね。って言うか、主にスパイウェアとか広告タイプのウィルスを防ぐソフトだと思っていましたが、改めて見てみたら、通常のウィルス対策ソフトと同等の機能を持つソフトになってました。それってMSEじゃねーの?8以降はMSEとWindows Defenderが統合されてるから、それが7にも来たって感じなのか。
とりあえず本題ではないので一旦そこはおいておきます。

ぶっちゃけWindows Defenderもファイアウォール的な機能を有しているわけではなかったので、あくまでスキャンの例外とかにしか出来ないわけで、先述のブログが何を言っているのかよく分からなかったのが本音です。
いや、記憶をたどると、Windows標準搭載のファイアウォールWindows Defenderが以前は統合されていた気がしないでもないので、その時代の記事故そうだったのかも知れませんが、とりあえずこちらも効果なし。

八方塞がり万策尽きたと思ったその瞬間、DDRMove.exe以外のプログラムが通信阻害されているから焼けないんじゃね?と思い立ち、試しに、他のプログラムがあるかチェックします。
Program Files>Corel>WMC DDRMove>Move>DVD>ULCDRSrv.exe
こんな所にプログラムがありました。ファイル名から察するに、認証するためのサーバーにアクセスするプログラムなのでしょうか?とりあえず、こいつをファイアウォールで接続許可します。

その結果、無事DVDにダビングが出来るようになりました。
ホンット困っていたので、解決できて安心しました。
もし同じようにお困りの方の一助になれば幸いです。

寒中見舞い

あけてました。
年明けは家出っぱなしか親戚来っぱなしでしたので特段ゆっくりする時間はありませんでした。
とは言え過去の自分は一応年明けの挨拶はしていたようなので、形だけでもしておこうと思います。

謹賀新年、今年もよろしくお願いします。もうチョコの時期は終わりひな祭りが見えてきました。早く春になれ。雪融けろ。

デジモンアドベンチャー tri.情報公開

https://twitter.com/Digi_advntr15th/status/543742311834726401 ←公式ツイッター
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1412/13/news023.html ←ねとらぼ(ITmedia)

さて、昨日デジモンアドベンチャーの新作に関する情報が公開されました。
公開されたのは、作品タイトル、スタッフ、キービジュアルの三つ。

ネット上では、やはりイメージと違う、俺の知ってるデジモンじゃない、といったショックの声が大分聞かれます。
一方で、イメージと違うけどそれでも楽しみ、これはこれでどうなるか予想がつかない、と変化を好意的に捉える声も多聞にありました。あと普通に懐かしいという声。

とりあえず俺が気になるのは放送局と放送時間です。これによって地方格差があるか、リアルタイムで見易いかが大きく変わるからです。俺は、正直今回出た情報からは、「あー、今までのデザインから随分変えたなー」とか「スタッフが今までデジモンに関わった人じゃないなー」とかそんな感じの感想こそ出てきましたが、ショックを受けることはありませんでした。
無印は中学の頃に深夜に宿題をしながら何度もTSUTAYAで借りたVHSをマラソンしていました。俺がデジモンにはまった理由であり、とても愛着のある作品であります。
しかし、無印厨という言葉に代表されるように、作品を神格化し過ぎてファン論争の種になるのもよくあることで、そういう所をネットで見てからは、少し無印と言う作品から距離をとるようにしていたかと思います。
といって、無印PSPは買ったし普通に楽しんでプレイして、三週目の道半ばくらいにはやっていました。
そんな自分がショックを受けていない、と言うのは、ショックを受けた人からは奇異の目で見られるかも知れませんね。

とりあえず今あり情報だけじゃ、出てきた感想以外特に断定できる事は無いと思うので、続報が待たれます。
個人的には、スタッフインタビューが欲しいですね。今までの雰囲気を変えた理由は何か、ファンの反応は予想していたか、どういった作品をにすると考えているか。まーこの手のスタッフの一言一言は逆に炎上の火種になりやすいので、放送終わってからが望ましいかも知れませんけど。(苦笑

電子書籍云々の覚書

出版社はレコード会社や放送事業者と違い、著作隣接権を持たない。放送事業者およびレコード会社は、隣接権で個別に設定された公衆送信権を保持するため、違法アップロードの取り締まりを単独で判断し行うことが出来るが、出版社の場合は著者が権利を持っているためそれが出来ない。故に、権利者に個別に確認を取る必要があるか、そもそも削除要請を権利者に行ってもらうしかない。
違法ダウンロードこと、違法にアップロードされた著作物の複製(録音録画)に関しては、録音録画とあるように画像、文章は該当しない。故に、コミック、画集、小説等の活字作品は対象とならない。
また、元々出版社が持つ出版権は、頒布目的の複製のみを定義している。(販売や配布等のみを制限)

これらの背景から、印刷物の著作権モラルは一向に向上しないし、取り締まれない現状がある。

出版社、海賊版の取り締まりの為権利強化の要求
著作隣接権が具体例として上がる
著作隣接権が提案されたが、ネット界隈からは二次創作に影響が出るのではと猛反発
国、電子コンテンツ拡充をもくろみ、海賊版の排除に力を入れる。出版社と方向性が合致。
文化庁、で電子出版権の案が出される。日本ペンクラブ反対。一方福井健策はじめとする知財識者は賛成。
2014年4月28日改正案成立。施行は15年1月1日から。
電子出版権と一口に言うが、従来の出版権は印刷、化学的または機械的複製に限る(トレースに関しては含まないと言うことか)だったが、コンピュータを用いて電子的に複製すること、CD-R等に複製することも対象になった。また、電子データとして複製したものを公衆送信する権利を有することとなり、念願だった海賊版を取り締まる力を得たといえる。また、電子書籍販売サイトも出版権を得る事が出来る形になった。
6月末、TSUTAYAを展開するCCCがBookLive!(大株主凸版)と提携合意したことを発表
2014年9月30日、12月1日からBookLive!でTポイント導入の告知

以下、参考資料。

http://kenakamatsu.tumblr.com/post/19395239269/rinsetsu ←赤松先生
https://www.jpaa.or.jp/activity/publication/patent/patent-library/patent-lib/201209/jpaapatent201209_066-073.pdf文化庁
https://www.jpaa.or.jp/activity/publication/patent/patent-library/patent-lib/201209/jpaapatent201209_066-073.pdf ←日本弁護士会資料
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20130404_594591.htmlINTERNET Watch 福井弁護士ら提案
http://www.japanpen.or.jp/statement/2013/post_444.html ←日本ペンクラブ反対声明文
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20140306_638413.html ←INTERNETWatch 改正案国会提出(バックグラウンド記述)
http://www.bunka.go.jp/chosakuken/26_houkaisei.html ←文化庁改正概要

以上参考資料。

ここから導き出せることは、CCCがBookLive!との提携を合意できたのも、そのサービスがユーザーに多大な恩恵を与えかつ出版社側に特段メリットが無く、交渉がこれからであるにもかかわらず、プレスリリースを行ったのは、出版社への説得材料として、電子版の出版権が関わっていることは間違いない。
出版社側が力を得たことで、電子版へ乗り出す腰の重さがぐっと減ったのだ。
また、提携予定のサービスは業界初(であるはず)なので、覇権を取って一人勝ちを狙うかもしれない。最初から出版社側に有利なロイヤリティを組んでおけば、出版社側はこれになびく可能性もあるのではないか。(KindleiTunes
更に、邪推ではあると思うが、出版社側とすれば、みだりに出版権を付与される企業が多くなることは望まないはずだ。(例えばマガジンが電子サービス開始して、ジャンプのコンテンツを自社で販売したいとか言ったら突っぱねたい)
そういう場合を見越して、既に拡充したサービスを構想しているプラットフォームに参入し、覇権をとって囲い込みをしよう、という腹があるかもしれない。


しかし、日本ペンクラブの指摘する、サービス終了後の閲覧の不可は問題だ。電子出版権を否定するには強引な理屈だと思うが、電子書籍の拡充を狙うなら、それらの問題には対処すべきなのではないか。

一応、改善案としてはいくつか考えられる。

1、ネット通信が必要なDRMは廃止する(DMM等)→PDFによるDRMフリーな電子書籍の拡充→しかし、コピーが容易すぎるのでは
2、各企業共通のフォーマットおよびリーダーを新規で設定→これならサービスが終了してもその後もリーダーアプリの更新も期待できる。DRMは購入情報は何かしらの形で残しておく(TSUTAYAのTポイントカードやマイナンバー法案に基づくなどデータベースへの照会)ことが出来ればあってもいいのでは。(照会先は複数あり、それを自動で探すなら便利かなと)→しかし現時点では不可能に近い、今後各企業および政府の課題

自炊代行に関しては、逆に電子書籍販売サイト自身または提携した自炊代行業者が自炊、その後自社のリーダーで閲覧できるファイル形式で依頼者へ提供、という形でどうだろうか。(これにより公衆送信目的で自炊することは阻止できる)しかし、間接侵害の問題をクリアしないとそれは無理な話である。アホくさ。カラオケ法理は判例としては老害である場合も散見されるので何とかして欲しい。(録画ネット、まねきTV)

電子書籍のメリットデメリット

さっきツイッターで寝るといったが、スマンありゃウソだった。

今年六月末、TSUTAYAが店舗で購入した書籍の電子版を無料、または割引で提供するサービスを年内に開始すると発表しました。(InternetWatch、2014/06/30)俺はこのサービスを心の底から期待していました。
「新規で買う漫画は電子版でいっかー」とは思っていたものの、既に紙で購入してる書籍に関しては、本棚の並びも考えて紙で買い続けると決めていました。しかし一方で電子書籍にちょくちょく手を出し、二十巻以上シリーズの続く漫画をはじめとし、数作品を電子コミックスで購入しました。そして、その利便性にどっぷりと浸かってしまいました。そうすると、当然この利便性を紙で買ってる漫画にも求めたくなるのですが、そうすると同じ漫画を二冊買うことになってしまったのが従来でした。
このサービスが開始されれば、俺の欲求が見事に満たされるのです。期待せずにはいられません。

さて、俺がどっぷり浸かってる電子書籍の利便性を紹介して、「本は紙じゃないと嫌だ」「電子書籍のよさが分からない」と言う方へ、俺が如何に上記サービスを待ち望んでいるか納得していただければと思います。

一、端末一台で量を読める
電子書籍のメリットその一は、やはり”量があってもかさ張らない”という、アーカイブ性です。引越しを経験された方や、コレクター気質があり本棚を常に整理、増設をしている人は分かると思いますが、漫画をはじめとした紙媒体書籍と言うのは、量があればあるほどかさ張ります。限られたスペースにどう置くか、文庫サイズや新書、コミックスサイズも大判だったり、それに加えて雑誌、ハードカバーやソフトカバーといった単行本、大きさもまちまちのものを梱包用のダンボールや本棚にきれいに収めるのには、苦労された経験があると思います。しかし、電子書籍で購入した場合、これらの悩みは無くなる事でしょう。

二、場所を選ばず読める
メリットその二は、”どこへでも持ち運べる”という、携帯性です。携帯という名の通り、利用する電子書籍購入サイトによっては、スマートフォンからの利用も可能ですし、画面が小さい、と思う方は、もう一回り大きいタブレットに入れて、外出先の電車、バスといった交通機関での移動時間、昼休みのちょっとした時間など、いつでもどこでも読むことも出来ます。

三、複数の端末で読める
電子書籍のサービスは、基本的に”電子書籍のデータを買う”というよりも、”電子書籍のダウンロード権利を買う”と考えた方が実情に近いかもしれません。と言うのも、PCやタブレットスマートフォンと、複数の端末から電子書籍を購入サイトやアプリからダウンロードし、それぞれの端末で閲覧が可能だからです。以前音楽配信サイトについて書いたときも思ったことですが、やはりネット配信形式のビジネスは、複数の端末から利用するのを前提にされていると、非常に便利に思います。俺の利用するebookJapanなどはその限りで、非常にありがたいことです。ただし、青空文庫の書籍を読む際によく利用するKindleは、何故か未だにWindowsに対応していないので、パソコンのみで電子書籍を読もうとする方はご注意を。

四、定価以下で購入できる(場合もある)
 本と言うのは、どこの店で買っても同じ、と皆考えていると思います。これはCDやDVDと違い、書籍がどこで売られようと、新品販売の限り定価で販売されることに由来していることでしょう。
電子書籍の場合、実はそうとも言い切れません。出版社との価格交渉にもよるのでしょうが、漫画は五パーセントから十パーセント程、新書や単行本は二十パーセントから三十パーセントほど定価より低い価格で売られていることも多く、そこも魅力のひとつであります。
この定価以外の価格で買えると言うのは、タイミングしだいでは購入者に大きな恩恵を与えます。
通常の書籍と違い、半額セール、大幅値引きと言った価格を通常販売より更に低い値段で購入できることもあるからです。これは、通常の新品書籍ではまずありえません。

五、場合によっては雑誌掲載時カラーだったページがカラーのままである
これも出版側の意向によるものだと思いますが、単行本では価格との兼ね合いで白黒印刷になってしまった元カラーページが、カラーのまま読める、ということがあります。あります、というか、ありえますと言った方が現状にはそぐうのかも知れませんが。もちろんこれはレビュアーがそう書いてない限り分からないことで、買ってみてどうなっているかはお楽しみになります。期待してカラーじゃなかったと言われたら俺も責任取れませんので、そうだったらラッキー、位に思っていただければと思います。

六、品質劣化をしない
父親からもらった昭和時代のあしたのジョーの単行本、古い本のにおいがします。ホント。
電子書籍はこういった事がまずありえませんよね。だってオラはデータだから……

以上、電子書籍のメリットです。俺はこれらの利便性にどっぷり浸かっているわけでございます。
されど、万物共通の事ながら、メリットあればデメリットあり。
今度は、実際使って見て感じるデメリットを列挙します。

①ページをめくる際のレスポンスにむらがある
これは端末のスペックにもよるでしょうが、俺がタブレットで閲覧する際は、大体〇.三秒から〇.五秒程かかる体感でしょうか。それが気になる人にとっては、致命的なデメリットになるのではないかと思います。

②装丁を楽しめない
俺の好きな漫画のジョジョの奇妙な冒険のノベライズに、『恥知らずのパープルヘイズ』という作品があります。これはハードブックの単行本なのですが、とにかく装丁が凝っています。表紙裏表紙とも表題のパープルヘイズを連想させ、小口はイメージカラーの紫に染められています。本当にこの装丁は大好きです。また、印字が立体的になっている場合もあり、実際触れて楽しむことも出来る装丁も、ハードカバーの場合はしばしばあると思います。しかし、電子書籍だとそれを十二分に楽しめないことになります。

③指で位置を記憶できない
例えば、昔読んだ漫画や本を、特定の箇所だけ読み直したい、と思ったとき、バララーっと指でページをめくり、この辺りだったなーと目安をつけて周辺を探しますよね。電子書籍だとその”指で覚える”ということがまず出来ないと思います。なんてったって、ページをめくるときは淡々と画面端をタッチするかスライドするか。指に紙の厚さが感じられるわけありませんよね。
もっとも、漫画の場合は前後の流れをババーっとページ送りして見つければいいだけですけど、活字の場合は、しっかり章やサブタイトルを覚えていないと少し煩雑かもしれません。(苦笑

④目が疲れる
現代人は目を酷使しているとしばしば言われているのを聞きます。ブルーライトの問題、慢性的な肩こり、それからくる偏頭痛、視力の低下。いやはや、目は大事にしたいところですよね。
昔は本を読むと目が悪くなる、なんて言われていたようですが、それは暗いところでという条件がつくようになり、より目に悪いとされる液晶を見つめるもの全般の登場から、ついぞ本を読んで目が悪くなるなど言われなくなったように感じます。つまり、それだけ液晶を見つめると言う行為は目に負担をかけるわけですね。
Amazonが出すKindle Paper Whiteや、紀伊国屋ソニーの出す紙に近い質感で表示する、電子書籍専用の端末もありますが、これらを使うとなると、ポータブル性の実現には荷物が増えることになりますね。うーん難しい。

⑤カバー裏などが端折られる
コミックスのカバーをまくって見ると、ちょっとした四コマだったり、表紙と違うイラストが載ってたりしますよね。漫画版デジモンクロスウォーズも、四コマ載ってましたっけ。しかし、これまた出版社の以降によって違うのですが、場合によってはこれが端折られている場合があります。いやはや、なんてこったい。大事なちょっとした楽しみなのに、これが無いのは致命的です。最も、逆に宣伝用オビまで収録されている場合もあるので、先述のカラーページと共に、これは出版社の意向一つですね……

⑥提供サイトが複数あって絞らないと面倒くさい
AmazonKindle楽天kobo、ebookJapan、DMM、ニコニコ、そしてTSUTAYAと提携予定のBookLive!。これでもまだ一例でしょう。実際販売サイトはより多いと思います。で、PDF形式での配信以外は、恐らく独自の拡張子で配信され、独自のアプリケーションを導入することで閲覧することになるでしょう。
これ、だるいんですわ。もし複数のアプリを使うとしたら、どの作品をどこで買ったかとか、考えただけで面倒くさくてたまりません。先述の通り俺は漫画はebookJapan、青空文庫で公開されている作品はKindleと分けていますが、ほかのサービスサイトを利用する気にはなれません。

別に引き分けにするつもりはなかったんですが、きれいにメリットとデメリットが六対六ですね。

そんなわけで、電子書籍が以下に便利と言えど、やはり一長一短。そこで、本のメリット=電子書籍のデメリットの裏返しと、電子書籍のメリットをどちらも得られるTSUTAYAの提供予定のサービスに期待がかかるわけですね。
BookLive!を新規で利用することになるのは少々煩雑ですが、元々紙で買う前提のものなので、新書等はもとより、漫画も俺の頭の中での住み分けは十分可能なことでしょう。
BookLive!のプレスリリース(2014/09/30)曰く、十二月一日にTポイントを導入開始との事なので、それに合わせて開始されるのかなーと予想しています。先にもう登録しようかなーとか、どのTSUTAYAで買おうかなーと既にかなり楽しみにしています。
電子書籍元年と来年声高々に言われるよう、サービスの成功を願ってやみません。

青い文学シリーズを考える こころ

青い文学シリーズとは、太宰治芥川龍之介夏目漱石といった文豪たちの作品を、この平成の時代にアニメーション化した作品群です。
幸運なことに、近所の図書館にはこのシリーズのDVDがあり、本を借りるついでにしばしば借りてみています。DVD一巻当たり二話収録で一時間ほどあれば見れるので、映画のように週末に一気に、と気構える必要がなく、空いた時間にちょこっと見れるのも魅力です。

さて、今回筆を執った理由としましては、先日視聴した青い文学シリーズ第三弾『こころ』が、ネット上で予想以上に受けが悪いからです。俺はこの作品を大絶賛とまではいかないけれどなかなかに楽しめたのに、どうにも見た人々皆がそうではなかったようで。当然のことですけどね。俺の悪い癖なのですが、自分の意見と同調するレビューを見つけるまで、ついつい感想漁りに没頭してしまう事があります。で、今回はそれがあまりにも長時間続いたため、これならいっそ自分で文章にまとめて、それを見返せば少しはこの何とも言えない感情が落ち着くのではないか。
そう思い、筆を執ってる次第です。

では、『こころ』とはどんな内容だったのか。アニメの感想を書く前におさらいしてみましょう。
こころは、主人公が鎌倉に遊びに行った際に“先生”と出会い、交流して行き、後に先生の逝去の際、主人公に宛てられた遺書を読み、先生の過去を知る、そういったお話です。
国語の教科書でお馴染みの『こころ』は、この先生の手記の部分に当たるわけですね。先生、同じ下宿先にいる先生の友人のK、そして下宿先の奥さんとその娘であるお嬢さん。主要な登場人物はこの四人、そして先生はお嬢さんに恋心を抱いていましたが、Kもまた、お嬢さんに心奪われていたと。先生はKを恋敵と認識し、気難しい堅物なKに対し、恋を諦めさせようと色々言葉をかけ、果ては奥さんに結婚の了承を先に得ると言う抜け駆けを行います。そうして先生はお嬢さんを手に入れたわけです。しかし一方で、Kは恋の悩みだけではなく、自身の道や自律を重んじる堅物故、恋に現を抜かしていた身を恥じ、自分の心の中で板挟みになっていました。先生が思っている以上に、Kは追い込まれていました。
「精神的に向上心の無いやつは馬鹿だ」
この言葉は、先生は「そうは言っても、君は恋に現抜かすやつは馬鹿だと思っていたんじゃないのか?」という、ちょっとばかしKの自己矛盾をつつく感じで言ったわけで、ついでに言えば、あわよくばその自己矛盾に気づいてお嬢さんを諦めてもらえれば、と思ってこの言葉を発したと思われます。
しかし、Kにはこの言葉は、そんな自己矛盾にずっと悩み、その苦しさをどうすればいいか分からない、そんな中で先生に相談した中でかけられた訳ですから、先生からすれば“ちょっとド突いたろ”くらいだったのでしょうが、Kにとっては、“ろっ骨が折れて重症の中ド突かれた”ことになった訳ですね。自分の中で悩んでいることを他人に指摘されるって、予想以上にきつかったりするものなんですよね。
このお互いのすれ違いの結果、Kは“自殺”してしまいます。お嬢さんへ恋心を抱くことで、Kを恋敵としてしか考えずに目を曇らせたことは、攻められるべきではないと思います。しかし、こうして先生は、“親友の『こころ』を踏みにじり、好きな女を手に入れた”ということになります。しかも結果はKの自殺。これは先生が生涯ずっとこころに秘めてきた、悩みともトラウマとも言えない、一つのしこりとなりました。主人公はもちろん奥さんを知っていますし、手記には、書いてある内容を妻は知らないと言っていることで、今まで主人公が接してきた先生夫婦への思いがまた、変わったものに見えてきそうです。

さて、以上が国語の教科書に書かれていた『こころ』から読み取れる内容かと思います。ちなみに、長々と書きましたが、俺は国語の教科書の内容しか把握していません。一応原作は俺のスマートフォンキンドルに突っ込んでありますが、現在絶賛パンドラの匣を読んでいる所でありますので、手を着けるのはまだまだ先になりそうです。
そんななので、原作をこころから愛し、尊敬している人間からは、そうじゃない、そんな解釈じゃないとお叱りを受けるかもしれませんし、これから書くアニメーション版への感想も、そう言った方からは的外れに思われるかもしれません。ご了承ください。

アニメーション版は、ほぼ先述の教科書の部分を映像化しています。
実家からは養子に出され、その養父母にも逆らってしまい、生活に困っているKに対し、先生は自分のいる下宿先に来ないかと誘い、その後は上記の通り。
三十分で上記の内容に収めた訳ですから、展開のテンポは速めで、前知識がないと少し内容の把握が追い付かないかもしれません。しかし、大事な部分をしっかり踏襲し、時にその要点の補佐としてアレンジが加えられている、という印象です。
特に、二話目にあたる『Kの視点』での三十分は、一話と通して見ることで、お互いの気持ちのすれ違い、Kの悩みの大きさと先生の理解度を、如実にしてくれます。

そしてこの“K視点”という言葉からわかるように、物語は第一話、第二話共に徹底して“主観”で語られていきます。小説だと、例えば「Aが立ち上がって叫び、私は驚いた」という感じで主観的な話し方、つまり一人称視点で物語が進むのはよくありますよね。ありふれた手法であり、当時としても、先述の太宰治の『パンドラの匣』や『人間失格』、そしてこの『こころ』も“手記”と言う形をとり、一人称視点で進む物語と言えるでしょう。そういう意味で、一人称視点と言うのは変わり者ではありません。
しかし、この作品は、再度申し上げる通り主観が徹底されています。
先の例えの「Aが立ち上がって叫び、私は驚いた」は、「Aが立ち上がって叫び」までは客観的に見ても事実であり、「驚いた」が主観的な感想と言う事が出来ますよね。読者は常に、この主観的な一人称視点の中からの客観的事実を拾い上げ、物語を把握していくわけです。ただ、一人称視点は、時にそれがひっくり返る事があります。それは、そもそも物語の語り部が誤解をしていたり、時には独白の中に虚偽を交えることで、文中に書かれた“客観的事実”がそうではなくなる場合です。
実はAが立ち上がって叫んだように見えたが、実は叫んでから立ち上がったかもしれない、果てはそもそも座ったまま静かに言葉を発したのを、誇張して言ったかもしれない。人の発する言葉というのは、常にその“客観的事実の不安定さ”を秘めています。もちろん、こうして文章を書く俺の言葉も。

話をアニメの方に戻しましょう。つまり、主観が徹底されていると言うのは、“どこまで彼らが本当のことを言っているのか分からない”という前提が存在し、客観的な事実と百パーセント信頼できることがどこまであるのか、と常に疑問を持ちながら見る事が出来る、そう言うことです。
第一話の先生の視点と第二話のKの視点では、しばしば二人の発する言葉やその言葉の発し方(=言葉の重みやニュアンス)、そして事実の前後が違う事から、やはり徹底して主観的に進められることが伺えます。
故に、第二話のKの視点では、Kが如何に追い詰められたのか、何故自殺という道を選んだのかが分かり、そしてそれを察する事が出来なかった先生の気持ちにシンクロすることが出来ると思います。K視点は原作に存在しないため、そういった視点から映像作品を作ること自体、かなり挑戦的だと思いますが、うまいこと味が出てるなと感じさせられました。

また、第一話と第二話では、同じエピソードを視点を変えてやっているだけでありながら、季節が前者は夏、後者は冬となっており、それがお互いの心境の余裕を表すと同時に、その印象を強める演出のように感じました。事実、先生はお嬢さんと楽しげに会話している様子が見られますが、K視点では、お嬢さんと接するたびに自問、そして距離を詰めてくるお嬢さんに困惑し、しかしそこから離れられないことへの自責と、追い詰められる様子が見られます。
そして、冬の季節故に駅でKが一人お嬢さんを待つシーンではKの悲哀が強調され、お嬢さんが入れてくれるゆたんぽの優しさ、ありがたさが強調されています。

そしてこういった演出と、主観の徹底のされっぷりが合わさることで、どこまでが彼らの本当の気持ちなのか、どこまでが演出なのか、どこまでがお互いのエゴイズムなのか、これの区別が難しくなってくる。これこそがこの作品の魅力であり、そしてある種の難解さや壁であるようにも思えます。こころは人間の疑心暗鬼の様子を描く小説ではありましたが、まさかそれをこんな形で表現するとは、と感嘆した次第です。

この語り口からわかるように、俺はこの映像化は、原作再現という意味では親切ではないものの、『こころ』という作品が持つテイストは十二分に発揮していると考えています。

ただ、気になる点があります。それはお嬢さんの気持ちです。
俺が国語の教科書で読んだ限り、お嬢さんはとても無垢と言うか、世間知らずと言うか、男と同じ屋根の下で暮らしている意識がないような印象でした。
しかしこのアニメ版は、先生と会話する際は上記の印象で間違いないのですが、Kにはかなり積極的で、しかも優しさを振りまいています。
俺は何も原作再現していないから違和感があると言いたいのではなく、むしろこれはKの視点で描かれている事なので、納得がいっています。
しかし、駅で待ち合わせて駆け落ちしようとまで言ったのに、結局お嬢さんが来る事はありませんでした。お嬢さんは一体その時何を思っていたのか、どうして駅に来なかったのか、もちろん空想を膨らませる事は幾らでもできますが、何だか今いち、すっきりしないのです。
そしてこれは表面だけ見れば二股をかけている悪女のようにも見えるわけですね。お嬢さんは頭にリボンをしていてかわいらしく、そして髪をほどいた姿が美しい女性なので、あんな悪女になら騙されていい気がしますが、本題はそこじゃありません。
これが中島みゆき的悪女を装う彼氏と別れられない女ではない事は確かだと思うのですが、ならば何でそういった悪女に見えてしまうのか、理由が知りたい、それだけなんです。

ちなみに、俺として考えられたのは、

一、奥さんに先生との結婚を決められ、お手上げに(大きな力に逆らえない説)
二、そもそも本命は先生だったから、先生をその気にさせる為の発破がけでKに手を出した(マジで悪女説)
三、感傷に浸って駆け落ちを提案したものの、現実性の無さを冷静になってから自覚した(酔った勢いで言った事を後悔する飲み会翌日の俺説)

といった感じでしょうか。
しかし、どんな悪女であろうと、身勝手な女であろうと、Kにとってお嬢さんはひまわり、もっと言えば太陽のような暖かい存在でした。彼が追い詰められて人の道を外れようとしたその刹那、彼を人の道に戻したのは、先生の布団の中に入れられた湯たんぽでした。それは、お嬢さんの優しさそのものでした。例え対象が自分でなくとも。
その優しさが、彼をすんでの所で止め、そして同時に、救済するには至らなかった。何とも、何とも言えないもどかしい話です。

以上が青い文学シリーズ第三弾『こころ』の感想です。
柄になく文学や演出についてかなり書き綴りましたが、俺のように「作品面白かったけどみんなの感想どうだろ?」と思って調べた結果、いまいち消化不良になった方が、一人でもそのもやもやをすっきりさせられたのなら幸いです。

DMOプレイ日記

DMOでアーマー体が実装されてました。
例のごとく課金アイテムが一番手っ取り早いわけですが、現在イベント中につき、ダークタワー内のデジモンを倒すことで集まるイービルスパイラルを十個ファルコモンに持っていくことで、デジメンタルのカケラが出るボックスと交換してもらえます。

しかし、この作業が地味にかったるい。
まず、スパイラル十個が集まりにくい。多分二十分はかかる。
次に、デジメンタルのカケラは、同名のデジメンタルのカケラだとしても、A~Dで分けられているので、勇気が四つ出たから勇気のデジメンタルに合成ー、なんていうタッグテイマーズ方式をとれず、これもまただるい。

ただ、これらのデジメンタルのカケラは、普通にプレイヤー間でやり取りできるので、ギルドで協力も出来るし、露店で足りないカケラだけ買うなんて事も出来ます。
俺はブイモンを育てていたので、とりあえず勇気のデジメンタル狙いなわけですが、七個ボックスをスキャンして出たのは、勇気のカケラAのみ。逆に光と愛情がリーチ掛かりやがった。俺には不要だわ。
で、露店巡りをしてBとCを計270Mで購入。あとはDさえあれば……!

最も、カケラを合わせることによって生成されるデジメンタルは、卵よろしく割れることもあるそうですが。
まー、久々に録画の消化もかねてやっていますが、ブイモンはダークタワーの適正レベルをすでに上回っているので経験値も得られませんし、ドロップアイテムやビットも同様。故にひたすらスパイラル集める作業なわけで、これがとても無意味に感じられるあたりがちょっと厳しいのです。

アーカイブにいたアグモンでも呼び出して、レベル上げもかねてやるかなぁ。でもそうすっと相手を倒すペース落ちるんだよなあ。難しいね。